杉井と仲間たち
杉井ギザブロー

Who’s 杉井ギサブロー

杉井ギサブロー Gisaburo Sugii

1940年、静岡県生まれ。アニメーション監督、日本画家。58年、東映動画に入社。『白蛇伝』(58)、『少年猿飛佐助』(59)、『西遊記』(60)のアニメーターとして活躍した後、61年に虫プロ創立に参加。TV「鉄腕アトム」の作画や演出、「悟空の大冒険」の総監督、「どろろ」の総監督などを担当。69年、田代敦巳らとグループ・タックを結成し、映画『クレオパトラ』(70)の原画や『哀しみのベラドンナ』(73)の作画監督・原画を務める。74年、『ジャックと豆の木』で劇場用アニメ監督デビュー。85年、宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』をアニメ化し、毎日映画コンクール大藤賞を受賞。その後も『紫式部 源氏物語』(87)、『あらしのよるに』(05)などを監督。10年、文化庁より映画功労賞が贈られた。

杉井’s Network

手塚治虫 Osamu Tezuka
手塚治虫 Osamu Tezuka

漫画家、アニメーションフィルム監督、医学博士、プロデューサー。1928年大阪生まれ。小学生の頃からマンガを描き始め、大阪大学で医者として勉強の傍ら、プロの漫画家としてデビューする。「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「ブラック・ジャック」など多くの傑作、ヒット作を世に送り出した。映画監督、スタンリー・キューブリックは『2001年宇宙の旅』で手塚治虫に美術を担当して欲しい、というリクエストを送ったものの、忙しかった手塚はうけることができなかったとか。生前、そして89年に没して以降も漫画の神様であり続ける。

大塚康生 Yasuo Otsuka
大塚康生 Yasuo Otsuka
アニメーション界ではつとに知られる日本のトップアニメーター。1931年生まれで、麻薬取締官出身という異色のキャリアをもつ。東映動画の第一期募集に応募して合格。以降多くのアニメーションの現場に関わる。宮崎駿、高畑勲のメンターとしても知られる。
山本暎一 Eiichi Yamamoto
山本暎一 Eiichi Yamamoto
アニメーション映画監督、脚本家。1940年生まれ。中学生の頃からアニメーションを目指す。60年に虫プロダクションに入社。手塚治虫が立ち上げた大人向けアニメーション<アニメラマ>3部作、『千夜一夜物語』『クレオパトラ』『哀しみのベラドンナ』の監督を務めた。『千夜一夜物語』は大ヒット、『哀しみのベラドンナ』(ベルリン国際映画祭正式上映)の芸術性の高さは世界各国で絶賛されている。
りんたろう Rintaro
りんたろう Rintaro
アニメーション映画監督。1941年生まれで、17歳から東映動画でキャリアをスタート。杉井ギサブロー監督とはほぼ同時期に東映動画入社、そして虫プロダクションで日本のテレビアニメの創世記に関わる。りんたろうは手塚治虫がつけた名前で、本名は林重行。マッドハウス立ち上げのメンバーの一人だが、東映動画製作の『銀河鉄道999』(‘79)、角川映画と「幻魔大戦」(’83)などを大ヒットさせる。そのほか、手塚治虫原作・りんたろう監督の『メトロポリス』(’01/シッチェス国際映画祭コンペ部門招待上映)、3D作品『よなよなペンギン』(’09)など。
田代敦巳 Atsumi Tashiro
田代敦巳 Atsumi Tashiro
音響エンジニア、プロデューサー。グループ・タック元代表。1940年生まれ。虫プロダクションで音響の仕事をしていたが、68年に杉井らを誘って音響の専門会社としてグループ・タックを設立。当初は小さい会社であったが、「まんが日本昔話」の制作を請け負うようになってから、作品が高い評価を受けて大きく成長。宮澤賢二原作でアニメーションを作る企画を立て、『銀河鉄道の夜』『グスコーブドリの伝記』の企画発案者となるが、会社の経営は思わしくなく、10年に破産申請後、亡くなる。
丸山正雄 Masao Maruyama
丸山正雄 Masao Maruyama
プロデューサー。1941年生まれ。虫プロ時代の仲間と一緒に作った会社、マッドハウスの元代表。彼のプロデュースの仕方はまず3人の主立ったクリエーターを選ぶことから始まる:監督、作画監督、美術監督。そして作品のテーマ、構成、表現方法といった作品の中心となるイメージを提案して作品のクリエーティブな面から関わっていく。このようなやり方で多くの才能ある監督たちを発掘している。10年に急逝した今敏監督もその一人。現在MAPPA代表を務める。
原正人 Masato Hara
原正人 Masato Hara
プロデューサー。1931年生まれ。20代前半で第一期独立プロ運動に参加、今井正、山本薩夫監督らのもとで映画の制作・宣伝に携わる。58年に日本ヘラルド映画に入社、同社宣伝部長、常務を歴任。81年、ヘラルド・エースを創立し、『戦場のメリークリスマス』(‘83/大島渚監督)や『乱』(‘85/黒澤明監督)といった日本映画史に残る作品をプロデュース。96年角川映画と提携、98年アスミックと合併し、アスミック・エース エンタテイメント 代表取締役社長に就任、現在は同社の特別顧問、及びHaraOfficeの代表を務める。他主なプロデュース作品は『失楽園』(‘85)、『リング』(‘98)、『武士の家計簿』(’10)など多数。杉井との仕事には『銀河鉄道の夜』(’85)、『紫式部 源氏物語』(’87)がある。
江口摩吏介 Marisuke Eguchi
江口摩吏介 Marisuke Eguchi
1957年生まれ。78年グループ・タック入社。『銀河鉄道の夜』(’85)でキャラ クターデザイン・作画監督をつとめた後、劇場版『タッチ 2』(’86)、『タッチ3』(’87)、劇場版『ス トリートファイターII』(’94) 、「陽だまりの樹」(’99-’00) 、『あらしのよるに』(’05)等、キャラク ターデザイン・総作画監督として多くの杉井作品を手掛ける。『グスコーブドリの伝記』 (’12)では、キャラクターデザイン・総作画監督・演出として現場を監督する。 近年、演出・監督にも活躍の場を広め 12 年、自ら育てたスタッフと共に創作集団BILBAを立ち上げた。
前田庸生 Tsuneo Maeda
前田庸生 Tsuneo Maeda
1946年生まれ。グループタックを経て、94年にサテライト設立メンバーに。『メトロポリス』『あらしのよるに』『よなよなペンギン』等のCGディレクターを担当。監督作品に『走れ白いオオカミ』等がある。
馬郡美保子 Mihoko Magori
馬郡美保子 Mihoko Magoori
アニメーション美術家・演出家、イラストレーター。京都府出身。『哀しみのベラドンナ』に美術スタッフとして参加して以来、数多くのアニメ作品で美術を手がけている。杉井作品は、『銀河鉄道の夜』『源氏物語』で美術監督、『グスコーブドリの伝記』では色彩設計を担当。その他の代表作に『よなよなペンギン』など。『まんが日本昔ばなし』では 演出も手がけた。広告・出版関係の仕事も多数。