SADO TEMPEST 映画「佐渡テンペスト」公式サイト

テーマはソウゾウリョク・パワー。

想像力(創造力)無しに人間は生きていくことができるのだろうか、答はNOである。アートとか芸術と書くと小難しく思えるが、これこそ大人がなし得る想像力と創造力の産物だし、子どもの頃の退屈な時間を紛らわしたり大人が焦っている時に限って面白いものを見つけたりするのはすべて想像力と創造力ゆえなのだ。

自由と尊厳の所属を問うファンタジー。

2046年、ロックが禁止されたー。追放と再生をテーマにしたシェイクスピアの絶筆戯曲「テンペスト」を、近未来日本を舞台に再構築し、かつて順徳天皇や日蓮や世阿弥ら日本史上の偉大な人物たちが島流しされ豊饒な文化と歴史が残された佐渡で撮影(初の全編佐渡撮影映画となった)。創作の魂が宿る地、佐渡。撮影は荒涼とした岩肌が続く冬の海岸線、佐渡金山、内陸の原始林といった圧倒的な自然に、ちっぽけな人間存在を置いた。観ていただいたら、復讐を乗り越えて向き合い、許すという気持ちを芽生えさせてほしい。

ロックと能の融合。

鬼太鼓や能といった佐渡の伝統文化と、「第3部 第一話になぜジルバの曲が流れたかって?そんなもんジルバが最高にイカシテるからにきまってるやん!」と『WORST』原作者・高橋ヒロシがコメントしている「ジルバ」のロックが融合する。歌詞は「生きる」をテーマに、システマティックで荒んだ現代を叩き切る強いメッセージがたっぷり詰まっている。

現代日本への大きな警鐘。

「この島には何か本当の日本の魅力がある」。日本在住20年となるイギリス人監督、ジョン・ウィリアムズは、佐渡を訪れた時、イギリスが生んだ天才劇作家シェイクスピアを連想した。ジュントク役はロックバンド、ジルバのボーカル逸見泰典、もちろんメンバー全員バンドのメンバー役、ジュントクの相手役ミランダは『ユリ子のアロマ』など独特の存在感の江口のりこ、ほか本田博太郎、田中要次といったベテラン俳優たちが出演。音楽はスワベック・コバレフスキ。ジュントクは鎌倉政府転覆の罪で島に追放された順徳天皇がモデル、「鬼の歌」は佐渡に流された能役者世阿弥の「山姥」の詩にジルバが曲をつけた。